公示日を迎えて初めて発効するのが、公職選挙法まとめの根幹をなす選挙運動の解禁ルールです。日本の選挙制度は「原則禁止・例外的に許可」という厳しい基本思想で設計されているため、公示日前の活動は「政治活動」に厳格に制限され、特定選挙での当落を目的とした「選挙運動(投票依頼)」は禁じられています(いわゆる事前運動の禁止)。
公示日の届出受理によって解禁される主要なアクションは以下の通りです。
- 選挙カーからの連呼および街頭演説:午前8時から午後8時までに限定され、学校や病院周辺では静穏を保持する義務があります。街頭演説を行う際は、選管から交付された標旗を掲示しなければなりません。
- 選挙運動用ビラ・ポスターの配布と掲示:選管から交付される証紙(シール)を貼付した公選ハガキや法定ビラのみが配布可能となります。無制限のビラ散布は厳格に処罰されます。
- インターネット選挙運動:ウェブサイト、ブログ、SNS(X、Instagram、TikTok、YouTube等)を利用した投票依頼が解禁されます。ただし、電子メールを使った選挙運動は候補者・政党等に限定されており、一般有権者がメールで「〇〇候補に投票して」と送る行為は依然として処罰対象です。
また、有権者の利便性を担保する制度として極めて重要なのが期日前投票の開始日です。公職選挙法第48条の2に基づき、期日前投票は公示日の翌日から投開票日前日の午後8時まで利用可能です。仕事や旅行、冠婚葬祭などの理由がある有権者は、公示日翌日から手ぶらでも宣誓書を記入することで1票を投じることができます。