愛川さんの闘病生活において、象徴的な出来事となったのがテレビ東京系情報番組『出没!アド街ック天国』の降板です。1995年の放送開始時からメイン司会(最高顧問)を務め、番組の顔として愛され続けてきた愛川さんは、2015年3月7日放送の通算1000回記念スペシャルをもって番組を勇退しました。
勇退が発表された際、表向きは「80歳という節目を迎え、1000回という区切りで後進にバトンを渡す」という円満な交代理由が語られていました。しかし、実際の収録現場では、愛川さんの体調はすでに限界近くに達していたといいます。
関係者の証言によると、晩年の収録では休憩時間に深く椅子に倒れ込む姿や、息苦しさをこらえる場面が見受けられました。それでも本番のカメラが回れば、いつもの軽快なトークと満面の笑みでスタジオを盛り上げ、スタッフやゲストに重病を悟らせることはありませんでした。1000回目の収録を見事に完走した直後、愛川さんの容態は急速に悪化し、降板からわずか1か月あまりで帰らぬ人となったのです。