パーソナルスタイリストの現場カウンセリング現場や、SNS上のコミュニティで交わされるリアルな相談事例を分析すると、40代男性が陥りがちな共通の「思い込み」が浮かび上がってきます。
都内の大手百貨店でメンズパーソナルスタイリングを担当するシニアスタイリストは、現場の傾向について次のように指摘しています。
「多くのお客様が『高いブランド服を買えば垢抜ける』と誤解されています。しかし現場でお見立てする際、私たちが最初に着手するのは高額な服の提案ではなく、サイズ感の徹底的な補正と不要な装飾の排除です。肩線の位置が数センチズレているだけで、どれほど高級なカシミヤコートでもだらしなく見えてしまいます。逆に、手頃なスラックスでも裾丈をジャストに直すだけで、見違えるようにスマートな佇まいになります」
知恵袋やファッション掲示板に投稿された「夫・彼氏に着てほしい服装」の書き込みを精査しても、「ブランド物で固めてほしいわけではない」「シワのない服、アイロンのかかったシャツ、自分に合ったサイズを着てくれるだけで十分かっこいい」という意見が圧倒的多数を占めています。周囲が見ているのは「価格のタグ」ではなく「服に対する手入れと調和」です。