インターネット上で「新築平屋が500万円で建てられる」という情報を見かけた際、多くの人が「何か裏があるのではないか」「欠陥住宅なのではないか」と疑念を抱きます。結論から言えば、新築平屋500万円の真相は「条件付きで物理的には可能だが、広告の額面通りには住めない」というのが建築業界の共通認識です。
住宅販売における「500万円」という表示は、業界でいう本体工事費のみを指しているケースがほとんどです。車で例えるなら、タイヤやハンドルはあるものの、燃料が入っておらず公道を走るための登録諸費用も含まれていない状態に近いと言えます。
あるローコスト系工務店の営業担当者は、取材に対して次のように本音を語っています。
「チラシやWeb広告に掲載している500万円台というプランは、極限まで無駄を削ぎ落とした『最小サイズの箱』の価格です。地盤調査の結果次第で補強工事が必要になりますし、水道を敷地内に引き込む管工事だけでも数十万円単位で消えていきます。最終的な引き渡し価格を最初から500万円ポッキリだと勘違いされて来場されるお客様には、早い段階で現実の総額をお伝えせざるを得ません」
このように、「安すぎて怪しい」と囁かれる背景には、建築業界特有の価格提示の仕組みと消費者の認識との間に大きなギャップが存在しているのです。