二人の物語の幕開けは1981年にさかのぼります。当時すでにトップスターとして歌謡界の頂点に立っていた郷ひろみと、1980年のデビュー以来、圧倒的なスター性で社会現象を巻き起こしていた松田聖子。福岡から上京する以前、中学生時代から郷ひろみの大ファンであったことを公言していた聖子にとって、テレビの歌番組での共演は運命的な邂逅でした。
歌番組や雑誌の対談企画を通じて急速に距離を縮めた二人は、やがて真剣交際へと発展します。当時、芸能界の慣習としてアイドルの熱愛はご法度とされていた時代でしたが、二人の交際は広く世間に認知され、ファンやマスコミも「誰もが認めるお似合いのカップル」として温かく見守る特異なムードが形成されていました。
軽井沢での密会や都内での逢瀬が幾度となく報じられながらも、交際期間は約4年間に及びました。互いのステージを観覧し、公私ともに刺激を与え合う姿は、昭和の芸能界において最も輝かしいロマンスの象徴としてファンの記憶に刻まれることになります。