2018年秋以降、主を失った天王寺動物園のゾウ舎は現在、どのような形で管理・活用されているのでしょうか。
園内を歩くと、かつて春子やラニー博子が暮らした屋外パドックや獣舎はそのまま保存されつつ、教育的な啓発スペースとして生まれ変わっています。展示場前には2頭の足跡や骨格の解説パネル、ゾウの生態や絶滅危機を伝える展示物が設置され、命の大切さを学ぶ場として機能しています。
また、天王寺動物園の展示戦略そのものも大きな転換期を迎えています。園は現在、アフリカサバンナゾーンや熱帯雨林ゾーンをはじめとする「生息環境展示(エコロジカル・エキシビット)」の拡充に注力しています。ホッキョクグマ、キーウィ、ドリルといった希少野生動物の保全と繁殖に強みを持つ都市型園として、既存の敷地を最大限に生かした持続可能な展示スタイルが来園者から高い評価を得ています。