彼が演じる悪役には、不思議と憎めない愛嬌がある。『戦国BASARA』の織田信長のような絶対的な魔王であっても、あるいは『銀魂』の松平片栗虎のような破天荒な警察庁長官であっても、どこか人間臭いチャーミングさが漂う。この「悪と愛嬌の同居」こそが、彼のキャラクターが長年愛され続ける最大の理由だろう。
完璧すぎる悪は冷酷で遠い存在に思えるが、若本が演じることで、キャラクターに血が通い、体温が宿る。視聴者はその圧倒的なパワーにひれ伏しながらも、同時に親近感を抱かずにはいられない。この絶妙なバランス感覚は、彼の天性のセンスによるものだ。