なぜこのような複雑な区分が存在するのかを紐解くには、日本の運転免許区分の法改正経緯を理解する必要があります。かつての道路交通法では「普通免許」と「大型免許」の2区分しかなく、普通免許さえあれば車両総重量8トン未満・乗車定員10人以下の車を自由に運転できました。
しかし、事故削減と安全基準の適正化を目的に、2007年6月に「中型免許」が新設され、さらに2017年3月には「準中型免許」が新設されました。これに伴い、免許を取得した時期によって運転できる「車両総重量」や「最大積載量」は細分化されましたが、乗車定員の基準だけは一貫して「普通・準中型=10人以下」「中型=11人〜29人」のまま維持されています。
この表から分かる通り、準中型免許や旧制度の8t限定中型免許を持っていても、運転できる人数は「10人以下」のままです。「中型免許を持っているからマイクロバス(定員11人以上)を運転できる」と思い込んでいるベテランドライバーが少なくありませんが、限定解除(試験場または教習所での実技講習・審査)を行っていない限り、11人乗り以上のハンドルを握ることはできません。