伝統の木骨から万博の木造大屋根へ:関西建築が紡ぐ光と空間の美学
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関西の建築文化を語る上で、木という素材を抜きにすることは不可能です。奈良の法隆寺西院伽藍は、1400年以上の時を超えて現存する世界最古の木造建築群として知られます。柱に施されたエンタシスの膨らみや、複雑に組み上げられた組物(くみもの)は、シルクロードを経由して伝わった技術を日本の風土に合わせて昇華させた結果でした。
中世から近世にかけて、京都では安土桃山時代から江戸時代にかけて茶の湯の精神を映した「数寄屋造り」が確立されます。千利休が手がけた待庵に代表されるように、無駄を削ぎ落とした緊迫感のある小空間は、西洋のデコラティブな宮殿建築とは対極に位置する美意識を打ち立てました。この「素材そのままの質感を活かす」という精神は、現代の関西建築家たちにも強烈な遺伝子として受け継がれています。