無飾の造形美を追求する建築家・関洋の全貌|「素」の哲学が変える住まいと暮らし
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関洋の作品を語る上で欠かすことができないキーワードがある。それが「素(そ)」だ。
ミニマリズムという言葉で一括りにするには、関の提唱する「素」はあまりに人間味に溢れている。彼は無機質な空間を作ろうとしているわけではない。かといって、過剰な装飾で空間を覆い隠すことも好まない。
飾らない美しさの本質
関にとっての「素」とは、素材そのものが持つ表情を引き出し、住み手の営みと自然に調和する状態を指す。木、石、金属、紙。それぞれの素材が持つ手触りや経年変化の味わいを活かすため、無駄な接合部や過剰なディテールを削ぎ落としていく。引き算のデザイン。しかしその根底には、住まう人への温かい眼差しが存在する。
生活の背景としての建築
「主役はあくまでそこに暮らす人とその生活である」。これが関の揺るぎないスタンスだ。建築やインテリアが出しゃばるのではなく、日常生活の美しい背景となること。光が差し込み、風が吹き抜けたときに初めて完成する空間を目指している。