山田純嗣の美術世界:名画のジオラマ化から北欧ドライポイントへの変遷
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山田純嗣の名を揺るぎないものとしたのが「絵画をめぐって」シリーズだ。フェルメール、モネ、セザンヌ、あるいは日本の浮世絵師たちが残した歴史的傑作をモチーフに採用している。
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歴史的名画を借り物として消費するのではない。過去の巨匠たちが「どのように世界を捉え、平面に収めたか」という造形思考を、ジオラマ解体を通じて追体験する行為なのだ。
視覚のイリュージョンを剥ぎ取るアプローチ
巨匠が描いた光と影の騙し絵(トロンプ・ルイユ)を立体化することで、元の絵画に潜む矛盾や独自の空間歪曲が白日のもとに晒される。山田はその不整合すらも計算に入れ、レンズを通して再構築する。完成した版画作品は、オリジナルに対する批評であり、極めて高尚なオマージュとしても機能している。