土と対話し削り出す一期一会の美。陶芸家・井上茂が手掛ける「原土の器」の真価と魅力

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原土で作陶することは、陶工にとって極めてリスクが高い。焼き上がりの段階で、土に含まれる小さな小石が弾けて表面に穴が開く「石はぜ」と呼ばれる現象や、歪み、ひび割れが頻発するからだ。効率を優先する現代のモノづくりにおいては、これらはすべて「不良品」の要因とされる。

だが、井上茂氏にとっては、この「欠点」こそが天然の装飾となる。土に含まれる鉄分が焼成によって黒い点となって現れ、砂粒が表面に複雑な凹凸を作り出す。均一な白や黒ではない、奥行きのある肌合い。それが井上氏の器の最大の魅力だ。

原土の不均一さをねじ伏せるのではなく、包み込む。過度な飾りに頼らず、土が本来持っている質感や陰影を前面に押し出すアプローチは、使い手の視覚と触覚を強く刺激する。

Robert Thorne

Robert Thorne

Automotive & Future Transportation Editor

Robert Thorne covers electric vehicle innovations, autonomous driving systems, global mobility trends, and automotive engineering developments.

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