兵庫・丹波が生んだ極上ミルク「氷上牛乳」の真実|低温殺菌とノンホモが織りなす濃厚なコクの秘密
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日本のスーパーに並ぶ牛乳の9割以上は、120℃〜135℃で2〜3秒間加熱する「超高温瞬間殺菌(UHT)」を採用している。効率的で賞味期限を長く保てる半面、高温によって乳タンパク質が熱変性を起こし、独特の「焦げ臭」やしつこい重みが生まれてしまう欠点がある。
生乳の生きた風味を残す「LTLT製法」
対照的に、氷上牛乳が採用する「65℃ 30分」の低温保持殺菌(Low Temperature Long Time)は、病原菌のみを不活性化し、牛乳に含まれる有用な成分や風味をそのまま残す加熱方法だ。熱によるタンパク質の変性がほとんど起きないため、飲んだ瞬間に口の中に広がるのは、絞りたての生乳を思わせる爽快な甘みとコクである。
脂肪分が浮き上がる「ノンホモジナイズ」の贅沢
氷上牛乳の主力ラインナップには、「ノンホモ(非均質化)」処理を施したタイプが存在する。通常、牛乳は脂肪球を細かく砕いて浮遊を防止する「ホモジナイズ」という工程を経るが、ノンホモ牛乳ではこの工程を一切行わない。
そのため、冷蔵庫に静かに置いておくと、静置されたパックの上面に天然の生クリーム層が自然と形成される。このクリーミーな層をスプーンですくって味わうのは、まさにノンホモ牛乳だけに許された至福の体験と言えるだろう。