石倉一人の実像|3ミニッツM&A劇とプロCfoが拓く日本スタートアップの未来
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数字は事実を語る。しかし、過去の数字を整理するだけでは未来の価値は生まれない。石倉一人氏のキャリアの原点は、日本最大級の会計事務所である「あずさ監査法人」にある。そこで上場企業の監査やIPO支援を重ねる中で、彼はある確信を抱くようになった。企業の真の成長には、事後的な監査ではなく、リアルタイムの経営判断に不可欠な「攻めの財務」が必要だということだ。
堅実な士業の枠に収まる気はなかった。安定したキャリアを捨て、激動のベンチャーエコシステムへと足を踏み入れた決断が、彼のその後の人生を決定づけることとなる。
リスクマネジメントからバリューアップへの転換
伝統的な公認会計士の役割は、リスクの回避とコンプライアンスの遵守である。だが、資金繰りと急成長の間で揺れ動く初期のベンチャー企業において、過度なリスク回避は成長の死を意味する。石倉氏は会計のプロとしての知見を保持しつつ、いかにリスクを取り、最速で事業をスケールさせるかという起業家思考へと足場を移していった。