ツマトリソウの花言葉と真実|「純白」「優美」に潜む和名の由来と7枚花弁の謎
An essential feature on ツマトリソウの花言葉と真実|「純白」「優美」に潜む和名の由来と7枚花弁の謎, featuring critical updates.
植物の名称には、その国の歴史と文化が凝縮されている。ツマトリソウの「褄取(ツマトリ)」とは、和装における用語だ。
着物の「褄(つま)」、すなわち裾(すそ)の左右の端の部分を、地色とは異なる色で染め分けたり、縁取りを施したりする技法を「褄取り」と呼ぶ。特に平安時代から室町時代にかけて、装束の端に鮮やかな色彩を配する様式は高貴さの象徴であった。
ツマトリソウの花弁や葉の端を観察すると、日当たりや気温の条件によって、わずかに赤紫色の縁取りが入ることがある。あたかも職人が繊細な筆で着物の裾に紅を挿したかのような色彩変化が見られるのだ。
昔の先人たちは、山道で偶然目にしたこの小さな変化を見逃さなかった。着物の優雅な意匠を野の花に重ね合わせた命名センスに、日本の美意識の深さを感ぜずにはいられない。