千茶の真実と深遠なる世界:伝統の茶道精神から出雲の名舗、極上の淹れ方まで徹底解剖
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時代を下り、昭和の時代に「千茶」の名を全国に轟かせた重要な存在がある。島根県松江市に本社を置く老舗茶舗「千茶荘」だ。松江は松平不昧公(松平治郷)の影を受け、金沢や京都と並ぶ「茶の湯の町」として知られる。
千茶荘が成し遂げた最大の業績は、「抹茶入り煎茶」という独自のスタイルを極めた点にある。当時の煎茶は、湯の温度や淹れ手によって味わいが大きく左右される繊細な飲み物であった。千茶荘の創業者たちは、誰が淹れても鮮やかな色合いと深いコクを楽しめるお茶を目指した。
全国から厳選した上質な煎茶葉に、宇治などの高級抹茶を独自比率で含ませる。この火入れと合組(ごうぐみ:ブレンディング)の技術革新が、銘茶「ゴールド白折」や「如草」といった名品を生み出した。出雲のしっとりとした気候と茶の湯文化が、この独自の味覚を育んだのである。