東京・芝「ブーランジュリー コメット」の真相|パリの伝統技術と国産小麦が起すパンの革新
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ブーランジュリー コメットが使用する小麦の多くは、北海道や九州など国内の信頼できる生産者から仕入れられた国産小麦である。かつて「国産小麦はパン作りに向かない」とされた時代は過去のものとなった。現在では、力強い蛋白質量と豊かな風味を持つ国産品種が数多く存在する。
小林氏は、これらの小麦が持つ個性を鋭く見極める。単一の銘柄にこだわるのではなく、複数の小麦粉を絶妙な比率でブレンド。さらに自家培養したルヴァン液種(自然酵母)を組み合わせる。季節や気温、湿度の微小な変化に応じて、毎日発酵時間を数分単位で調整する作業に妥協はない。
機械に頼り切った大量生産では絶対に不可能な、職人の「手と目と鼻」による微調整。これこそが、毎日通っても飽きることのない、命宿るパンを生み出す原動力となっている。