静寂を飾る花屋「Duft」の輪郭|若井ちひろが創り出す空間美学と一輪の奇跡
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都会の喧騒の中にあって、duftの店内には異なる時間が流れている。店内に配された花々は、どれも主張しすぎず、かといって没個性でもない。一本一本が凛とした佇まいを見せる。過度な装飾を排し、あえて「埋め尽くさない」陳列手法は、訪れる者の視線を自然と一輪の花へと集束させる。
生花店といえば、色の鮮やかさやボリューム感を競い合う光景が一般的だった。しかしduftが提示するのは、引き算の美学だ。花を束ねるという行為を、絵画を描くような、あるいは彫刻を削り出すような精神的作業へと昇華させている。