2013年1月19日、雪で5日間延期された第91回全国高校サッカー選手権決勝。鵬翔高校は京都橘との壮絶な打ち合いを2-2で終え、PK戦(5-3)の末に宮崎県勢として初となる冬の選手権王座を勝ち取りました。流麗なパスワークと勝負どころでの驚異的な粘り強さは「鵬翔スタイル」として全国の高校サッカー界に強烈な衝撃を与えました。
しかし、栄冠を手にした直後から、チームは思いがけない苦難の季節を迎えます。全国王者という重圧に加え、宮崎県内における最大のライバルである日章学園の猛烈な巻き返しに直面。さらに宮崎日大など新興勢力の急速な台頭も重なり、県予選の決勝や準決勝で涙をのむシーズンが続きました。全国制覇を経験した強豪校が、わずか数年で県内予選の突破すら極めて困難な状況に追い込まれるという現実は、高校サッカー界の群雄割拠を象徴する劇的な変遷でした。
迎えた2026年現在、鵬翔高校サッカー部は「古豪」という甘んじた評価を脱ぎ捨てるべく、抜本的な強化プロジェクトを推進しています。県リーグ1部およびプリンスリーグ九州復帰を見据えた強化策が実を結び始め、強固な守備ブロックからのショートカウンターと、長年培われたパスサッカーを融合させたハイブリッドな戦術が浸透。公式戦の最新試合結果でも、県内上位陣を脅かす安定した勝率を記録しており、全国の舞台へと返り咲くための土台が着実に整いつつあります。