1999年晩秋、芸能界に駆け巡った「KONTAとみやなおこ入籍」の報は、双方のファンにとって新鮮な驚きをもたらしました。ロック界のカリスマフロントマンである近藤敦と、関西小劇場界の至宝として数々の舞台やテレビで名演を重ねていたみやなおこの結びつきは、一見すると接点が薄い異色の組み合わせに見えたからです。
当時、KONTAはBARBEE BOYSの1992年の解散以降、ソロミュージシャンとしての創作活動に加え、舞台俳優や声優としても活動の幅を急速に広げていました。一方のみやなおこは、辰巳琢郎や生瀬勝久らを輩出した劇団そとばこまちを支え、関西から全国区へと進出していた時期にあたります。実力と個性を兼ね備えた表現者同士の結婚は、華美な記者会見を伴うものではなく、静かに、しかし互いへの深い信頼を土台として成立した大人の契りでした。
二人の関係性が長年にわたって揺るがない根底には、家庭という閉ざされた枠組みの中に閉じこもるのではなく、それぞれの職業人としての誇りと独立性を最優先する合意がありました。世間が求める「芸能人夫婦のステレオタイプ」に囚われないスタンスこそが、彼らが選んだ結婚生活の真の土台となっています。