JTWCの公式サイトにアクセスしたものの、「英語表記と略語ばかりで何が書いてあるか分からない」と戸惑う初心者は少なくありません。米軍台風見方をマスターするために不可欠な、専門コードの読み解き方と時間の計算手順をまとめました。
まず押さえるべきは、すべての予想図に記載されている「時刻の読み替え」です。米軍の資料はすべて「協定世界時(UTC)」または米軍呼称の「Zulu Time(Z)」で統一されています。日本標準時(JST)はUTCより9時間進んでいるため、協定世界時時差計算を行う際は「表示されている時間に+9時間を足す」のが鉄則となります。
具体的な日本時間換算方法の例を見てみましょう。
- 進路図の日付表記:「05/12Z」 → 5日の12:00(UTC)を意味する。
- 日本時間への換算:12時に9時間を加算すると「21時」。つまり「日本時間5日の夜21時」の予想位置。
- 日付を跨ぐ場合:「06/18Z」 → 18時に9時間を足すと27時。24時間を引いて翌日に繰り越し、「日本時間7日の早朝3時」となる。
さらに、図面内に配置されている英語の強度分類を理解しておくと、JTWC最新情報の危機レベルが一目で把握できます。
- TCFA(Tropical Cyclone Formation Alert):熱帯低気圧の発生警戒警報(24時間以内に発達する見込み)。
- TD(Tropical Depression):熱帯低気圧(最大風速33ノット以下)。
- TS(Tropical Storm):熱帯暴風雨。日本の基準では台風に相当(34〜63ノット)。
- TY(Typhoon):強い台風(64〜129ノット)。
- STY(Super Typhoon):スーパー台風。カテゴリー4〜5に相当する猛烈な勢力(130ノット以上/秒速約67m/s超)。
速度の単位として使われる「ノット(kt)」を私たちが日常使っている秒速(m/s)に換算する場合は、「数値を約半分にする(正確には0.5144を掛ける)」と大まかな感覚が掴めます。例えば「80kt」と記載されていれば、およそ秒速40m/sの猛烈な風が吹いていると直感的に理解できます。