これほど完成されたプロダクトであっても、「自分には合わなかった」「普通に崩れた」と不満を漏らすユーザーは一定数存在する。しかし、ヘアメイクアップアーティストの現場取材を進めると、その大半が初歩的な使用ミスに起因していることが見えてくる。
最大の落とし穴は「振りの甘さ」だ。本品は2層タイプ。ボトルの中でカチカチと音が鳴るまで、最低でも10回以上はしっかりと上下にシェイクしなければ、ポリマーと水分が適切に混ざり合わない。混ざりきらないまま噴射すれば、ただの油浮きか、あるいは水滴が乗るだけの惨事になる。さらに、顔から15センチ以内で吹きかけるのもNGだ。至近距離から直撃させると液だれを起こし、かえってベースメイクを溶かしてしまう。顔から20センチほど離し、宙に浮いた霧をくぐるように円を描いて吹きかける。そして完全に乾くまで絶対に肌に触れない。この数分の作法を守れるかどうかが、夕方の顔の運命を決定づける。