ここの主役は、何と言っても創業当時から変わらない秘伝のタレで煮込まれたおでんだ。特に、味がしっかりと染み込んだ大根や豆腐は、一口食べると口いっぱいに甘めの出汁が広がる。東北の厳しい寒さを乗り越えるために工夫されたこの濃いめの味付けが、長旅で疲れた人々の身体を芯から温めてきた。
グルメサイトのレビューやSNSの口コミをきっかけに、この味を求めてわざわざ県外から足を運ぶ若者も増えている。洗練された都会のカフェでは味わえない、どこか懐かしく、そして力強い「田舎の味」が、デジタルネイティブ世代の心を掴んで離さない。