ネット掲示板やSNSを調査すると、イソトレチノインの個人輸入代行に関する口コミ評判には「安く手に入って肌が綺麗になった」という声が散見されます。しかし、医療関係者の間では、こうした書き込みの背後に潜むステルスマーケティングや、たまたま重大な副作用を免れた生存バイアスが指摘されています。
取材現場において最も深刻視されているのが、インターネット上で流通する「偽造薬」の存在です。WHO(世界保健機関)の調査でも、発展途上国から輸出される通販医薬品の一定割合に偽造品・粗悪品が含まれていることが報告されています。
読者の多くがイソトレチノインの通販における偽物の見分け方を探していますが、現実は冷酷です。現在の偽造薬は、錠剤の刻印、PTP包装のアルミ箔、外箱のホログラムやQRコードに至るまで極めて精巧に模倣されています。成分鑑定装置(高速液体クロマトグラフィーなど)を持たない個人が、外観や臭いだけで偽物を見抜くことは不可能です。
有効成分が全く含まれていない「ただの小麦粉」であれば効果が出ないだけで済みますが、不衛生な環境で製造された有害物質の混入、表記の数倍に及ぶ過剰投与成分、あるいは全く別の危険な化学物質が含まれていた場合、不可逆的な内臓損傷を招く危険があります。
また、イソトレチノインと薬機法の違法性についても正確な理解が必要です。個人が自分自身で使用する目的で一定量(1〜2ヶ月分)を海外から輸入すること自体は直ちに刑罰の対象とはなりませんが、それを他人に譲渡・転売することは明確な法律違反となります。さらに、輸入代行業者が医薬品の効能効果を謳って広告・宣伝する行為は、薬機法第68条(承認前医薬品の広告禁止)に抵触する違法行為です。