彼女の表現の原点は、女子美術大学で学んだデザインの基礎と、純粋な造形への探求心にある。卒業後、広告制作会社を経て独立した彼女が一躍脚光を浴びたのは、ファッションカルチャーの中心地であるラフォーレ原宿や株式会社パルコのシーズンビジュアルだった。
流行が目まぐるしく移り変わり、情報が氾濫する原宿や渋谷の街頭において、通りを行く人々の視線を奪うことは容易ではない。しかし、吉田が生み出すポスターは、遠目にはエレガントなファッション写真に見え、近づくと全く別の物語が浮かび上がる重層的な構造を持っていた。ストリートの喧騒の中で、立ち止まって細部を凝視させる力。彼女の手掛けたパルコやラフォーレの広告は、商業ビジュアルを単なる消費物から、街そのものを美術館に変えるストリートアートへと押し上げた。