阿蘇郡高森町の山中に佇む高森ツリーハウスについて、旅行系コミュニティやSNS上では「重機で取り壊された」「跡形もなくなっていた」という言説が定期的に拡散されています。しかし、現地状況を精査すると、高森ツリーハウスは完全に解体・更地化されたわけではありません。幾何学的に組まれた巨大な木造デッキと屋根構造は、2026年現在もなおその場に留まっています。
ただし、かつてのように自由に階段を上り、阿蘇の風を感じながらデッキでくつろげる環境は完全に失われました。建物の老朽化と構造劣化が深刻なレベルに達しているため、ツリーハウス内部への立ち入りは厳重に禁止されています。建物の足元にはロープや立ち入りを遮断するバリケード、警告表示が設置されており、観光施設としての機能は事実上「廃業」の状態が続いています。
「解体された」という誤情報が定着した背景には、観光マップや自治体の公式観光ガイドから名前が削除されたこと、さらに現地を訪れた旅行者が荒廃した廃墟然とした外観を目の当たりにし、「観光資源としてはすでに消滅した」と発信した経緯があります。物理的な倒壊こそ免れているものの、安全管理上の観点から「触れることのできない遺構」へとフェーズが移行しているのが偽らざる現状です。