春の訪れとともに、園内は息をのむような美しさに包まれる。主役は約100種、1万5000本に及ぶ桜の木々だ。とりわけ圧巻なのが、八重紅枝垂(ヤエベニシダレ)が咲き誇る「桜の回廊」。頭上から降り注ぐように垂れ下がる濃いピンクの花びらが、まるで別世界へと続くトンネルのように視界を埋め尽くす。
ソメイヨシノが散り始める4月中旬から下旬にかけて見頃のピークを迎えるため、一般的な花見シーズンを逃してしまった人にも嬉しい。足元には散った花びらが絨毯のように広がり、どこを切り取っても絵になる。風が抜けるたびに舞い散る花吹雪の中を歩けば、日常の小さな悩みなどあっという間に吹き飛んでしまうはずだ。