施設内を歩くと、その多機能ぶりに驚かされる。約300席を備えたレクホールは、地域の発表会だけでなく、新進気鋭のアンサンブルや演劇ユニットがゲネプロ(最終リハーサル)を行う場としても重宝されている。都心の民間スタジオを借りれば数時間で数万円が吹き飛ぶ時代に、区民目線の良心的な価格設定が維持されているのは圧倒的な強みだ。
一方で、重厚な扉の向こうにある音楽練習室からはドラムや金管楽器の生音が漏れ、廊下を挟んだ向かいの和室からは微かに畳と香の匂いが漂う。西洋音楽のビートと伝統芸能の所作が同じフロアで平然と共存している光景は、どこか痛快ですらある。