長年東名を走り続けるプロドライバーや一般利用者の声に耳を傾けると、公的発表の数字だけでは見えてこない過酷な現場の実態が浮かび上がってきます。
都内の物流企業で長距離輸送を担当する40代のトラック運転手は、取材に対して次のように現場の逼迫感を打ち明けました。
「2026年問題以降、拘束時間の管理が格段に厳しくなりました。そんな中、大和トンネル手前のノロノロ運転に巻き込まれると計算が完全に狂います。特に海老名SA手前は、左車線から急に無理な割り込みをしてくる乗用車が多く、ヒヤリとする場面が毎週末のようにあります。トンネルを抜ければ流れると分かっていても、精神的な消耗は計り知れません」
また、休日に家族連れで御殿場方面へ向かったドライバーのSNS投稿やコミュニティへの書き込みにも、共通する悲鳴が見られます。
「『海老名SAで名物のメロンパンを買って休憩しよう』と立ち寄ったが最後、SAに入るための分岐車線で30分以上全く動かず、後部座席の子どもがぐずり出して地獄絵図だった。やっと本線に戻ろうとしたら合流で入れてもらえず、結局SAに寄っただけで1時間半を失った」
現場観察で明確になるのは、大和トンネルそのものよりも「トンネル手前の合流地点で生じるストレス」と「海老名SAの過密」が連鎖し、ドライバーの集中力を著しく削いでいるという冷徹な事実です。