プレパパ向けの情報収集において、注意すべきネット上の誤解や盲点も存在します。その代表例が「パートナーのご機嫌取りテクニックさえ覚えれば乗り切れる」という短絡的な思考です。
『妻のトリセツ』をはじめとするコミュニケーション指南本は非常に有用ですが、それらはあくまで「関係性を円滑にするための潤滑油」に過ぎません。どんなに言葉遣いに気をつけて共感の言葉を投げかけても、夜間のミルク作りや寝かしつけ、沐浴などの新生児のお世話を実際に行わなければ、パートナーの身体的疲労は一切軽減されません。
また、「妊娠中の夫ができること」を検索して「指示された家事をきっちりやる」ことを目標にしてしまうのも危険な落とし穴です。産後の女性にとって、夫に一つひとつ指示を出す行為そのものが「認知的負荷(メンタルロード)」となり、大きなストレス源になります。育児書を読む真の目的は、指示を待つのではなく「次に何が必要か」を能動的に予測できる自律したプレイヤーになることです。