大手ネット掲示板や知恵袋、SNSの女性向けコミュニティを調査すると、55歳以上で生理が続く女性たちから、切実な告白が多数寄せられています。
「職場や友人グループでは更年期トークがひと段落しているのに、自分だけはいまだにナプキンを持ち歩き、突然の出血に怯えている」「周りに相談すると『まだ若い証拠で羨ましい』と流されてしまい、この煩わしさや不安を誰にも分かってもらえない」といった精神的なストレスを吐露する声が目立ちます。
さらに深刻なのは、婦人科外来の現場で頻繁に目にする「重大な見落とし」です。診察室を訪れた56歳の女性が「生理周期がバラバラになって量が増えてきた。更年期の乱れだと思う」と受診したところ、実際には月経ではなく子宮内膜ポリープや子宮筋腫による不正出血、さらには初期の子宮体がんが発見されたという事例は枚挙にいとまがありません。
閉経間近の年代になると、卵巣機能が衰えて排卵が起きないまま内膜だけが剥がれ落ちる「破綻出血(無排卵月経)」が増加します。出血のタイミングや量が予測不能になるため、本人は「閉経前の生理不順」だと思い込み、病変からの出血を見逃してしまう構造的な落とし穴が存在します。