京都市上京区に鎮座する北野天満宮の境内には、菅原道真公ゆかりの梅が約50種・およそ1,500本植栽されています。北野の梅が持つ最大の特徴は、品種の多様さによって鑑賞可能期間が極めて長い点にあります。公式発表資料および過去数年間の気温推移データを総合すると、2026年の開花サイクルは以下のような段階的推移を辿っています。
口火を切るのは、12月中旬頃から蕾を膨らませ正月の神域を彩る「寒紅梅(かんこうばい)」などの早咲き群です。1月下旬には境内各所でほころび始め、2月中旬に入ると中咲きの白加賀(しろかが)や雲龍梅が一斉に開花を迎え、境内一円が馥郁(ふくいく)たる香りに包まれます。そして、満開の主役が散り始める3月上旬から下旬にかけては、珍しい品種である「黒梅(くろうめ)」や「和魂梅(わこんばい)」などの遅咲きが咲き継ぎ、春の深まりとともに趣を変えていきます。
報道関係者や現地案内ガイドへの聞き取りによると、境内全体がもっとも華やぐ「全盛期」を狙うならば、2月15日頃から3月5日前後がベストタイミングとなります。単一品種の梅林と異なり、早咲き・中咲き・遅咲きが重なり合ってグラデーションを織りなすため、訪れる時期ごとに全く異なる表情を見せてくれるのが北野天満宮ならではの醍醐味です。