メンバーシップ型雇用や年功序列の慣行が色濃く残る日本企業は、ブルシットジョブの格好の温床となってきました。解雇規制の厳しさから「人を減らせない」構造があり、余剰人員の雇用を守るために無理やり業務を作り出してきた歴史があります。
大手メーカーに勤務する30代社員の手記には、次のようなリアルな告白が綴られています。
「課長、部長、本部長と続くスタンプラリーのような社内稟議のためだけに、週の半分をスライドの体裁整えに費やしている。フォントサイズやグラフの配色に何時間も修正を命じられるが、承認された企画書が実行に移された試しはない。自分は何のために大学を出て就活を頑張ったのか分からなくなる」
SNSやコミュニティの声を検証しても、「社内失業している窓際族のほうが開き直れる分まだ楽」「忙しいふりをしながら毎日無意味な報告会を開く中間管理職の下にいるのが一番メンタルをやられる」といった悲痛な叫びが溢れています。DX(デジタルトランスフォーメーション)を掲げながら、紙の帳票をPDFにして印刷し直すような「デジタル・ブルシットジョブ」も後を絶ちません。