2000年代初頭の全盛期、このブランドが掲げた「ルッキズム(容姿差別)」と「排他性」は暗黙の了解などではなく、あからさまな経営戦略そのものだった。この歪んだビジネスモデルの真実を暴き、世界中に大きな衝撃を与えたのが、Netflix (ネットフリックス)で配信されたドキュメンタリー映画 (Documentary Film)『ホワイト・ホット: アバクロンビー&フィッチの興亡 (White Hot: The Rise & Fall of Abercrombie & Fitch)』である。
作品の中では、元従業員や元モデルたちが「白人、スリム、クール」という極端な美基準に適合しない者がいかに不当に排除されていったかを暴露している。店舗のバックヤードへ追いやられた有色人種のスタッフ、大きいサイズを意図的に排除する販売ラインアップ。若さと見た目だけを絶対視したブランド思想は、多様性を重んじる時代の到来とともに致命的な暴挙とみなされ、猛烈な不買運動と消費者の離反を招く結果となった。