金属バットの新基準が導入されてから丸2年以上が経過し、選手たちの戦い方は劇的な変貌を遂げた。芯を外せば打球はフェンス手前で失速する。スタンドインの歓声は減り、代わりにグラウンド上を猛スピードで駆け抜ける走者と、間一髪のクロスプレーが勝負を左右するようになった。セーフティバント、エンドラン、進塁打の精度。泥臭いスモールボールを完璧に遂行できるチームこそが生き残る。
投手陣の運用も一変した。1週間500球の投球数制限が定着した今、1人の絶対的エースに依存するチーム作りは自殺行為に等しい。最低でも3人、理想を言えば4人の実戦派投手を揃え、試合展開や相手打線に応じて細かく継投していくマネジメント力がベンチに求められている。選手個人のポテンシャル以上に、監督やコーチ陣の「戦略の引き出し」が試される時代だ。