華々しい戦績の裏で、部員たちの放課後は驚くほどリアルで、少し切ない。練習が終われば即座にスマホを開き、SNSで他校のハイライトを巡回しながら、大学の総合型選抜の面談対策を頭の中で反芻する。プロを目指す一握りの才能と、大学進学を機に競技の一線から退く決断を迫られる多数派。
「正直、焦りはありますよ。周りはどんどん進路を決めていくし、怪我ひとつで将来設計がガラッと変わる世界ですから」。ロッカールームでシューズの泥を落としていたある選手が漏らした本音だ。青春の輝きを謳い文句にする大人たちのカメラの外で、彼らは極めて現実的なキャリアの岐路に立たされている。その張り詰めた緊張感こそが、ピッチ上でのあの鋭い球際を生んでいるのかもしれない。